ヒールの高さと女のプライドは比例する?
今回、「SHOPSTYLE」が、3月15日の『靴の記念日』に合わせて「国別ヒールの高さランキング」を発表しました。世界一ヒールが高い「お高く止まった」国はどこなのでしょうか。
◆意外にも1位はオーストラリア?
今回調査を行った6ヶ国のうち1位に輝いた最もお高く止まった(?)国は「オーストラリア」。南半球の国であることからか、少し意外な気がします。続く第2位は「イギリス」。1位になったオーストラリアもイギリスから多くの人々が移り住み、現在の国になっています。
この2つの国に共通するのは、伝統的な「社交ダンス」の文化。現在も根強く残るその文化は、単にダンスの最中にヒールを履くだけでなく、「大人の社交の場」が文化として定着していることですね。
◆アメリカは履き替えが常識
同じくイギリスからの移民を多く迎えて誕生した現在アメリカも、やはりヒールの高さは高い国。わずかに10cmに届かなかったのは、日本と同じくビジネスのシーンでもヒールを履くことがあったり、ということが影響していそう。
石畳の多い欧米では、普段からヒールを履くのではなく、パーティ会場まではフラットシューズでお出かけし、会場についてから履き替えるという文化。アメリカの西海岸では特に坂も多く、その特徴が顕著です。ハイヒールの使い方は、こういったその国ごとの歴史的・地理的な事情にも影響されるようです。
◆特別な日にヒールを履くヨーロッパ
4位のフランスでは、「エスパドリーユ」や「バレエシューズ」などが広く支持されるようにフラットシューズが定番。ただ、ハイヒールへのこだわりはあるようで、それは「セクシーに見えること」。そのため、特別な日に履くドレスアップ用のハイヒールを持つようです。フランスで2014年12月に発表された男性向け調査では「ヒールが高いほどセクシーに見える」という結果も出ており、お国柄が反映されていますね。
5位のドイツはフットケア先進国。ドイツでいう「フスフレーゲ(フットケア)」の考えでは、「足と靴は一体」と考えられ、足の健康と靴選びにとても慎重な国だそうです。そんなドイツの女性がハイヒールを履く機会、それはクラシックやオペラなどの音楽にまつわる「特別な機会」だそうで、やはり文化的な背景から来る特別な機会に求められるようですね。
◆日本は元々ヒールの文化がない?
対して日本は、欧米諸国から大きく離されての6.65cm。大きな要因としては、やはり日本には欧米諸国ほどのパーティ文化がなく、多くのパンプス・ハイヒールの利用シーンがビジネスパーソンのONの場になることで「履きやすさ」と「フォーマルさ」を兼ね備えたアイテムが求められているためと思われます。
日本にも「大人の社交場」としてのパーティ文化が根付いて来れば、この傾向も大きく変わる可能性が。日本女子は控えめであるという事実よりも、ヒールの高さは文化の欧米化のバロメーター。そういう見方もできるかも知れませんね。