結婚式と言えばバージンロード。もはや日本でも当たり前になっているこの慣習、本来の意味を知っていますか?
知っていれば、当日のバージンロードがよりいっそう感慨深いものになること間違いなし!一生に一度のバージンロードを大切に歩んでみてください!
◆そもそもバージンロードは存在しない?
「バージンロード=Virgin Road」だと思いますよね?実はこの「バージンロード」は、和製英語。英語ではないので、海外では通じません!
正しくは「ウェディングアイル(wedding aisle)」 といい、「花嫁のための小道」という意味です。
◆バージンロードの意味とは
花嫁が父親とバージンロードを歩き、花婿にバトンタッチする。それが一般的なイメージですよね。
実はバージンロードは、花嫁の一生を表しているのです。扉を開ける前、それは花嫁が母親のおなかのなかにいた頃を意味するのだそう。そして扉が開き一歩を踏み出す……そこで新婦が誕生します。一歩一歩進んでいくのは、0歳からの成長の過程を表しているのです。
幼い頃から思春期を経て、様々な思いをかみしめながら新郎へとバトンタッチ。ここが現在を表します。そして神父様のもとへの道が、新たなパートナーとともに歩む未来を示しているのです。
そうして花嫁の一生を表しているバージンロードはとても神聖なものとされ、バージンロードを歩く人以外は足を踏み入れてはならないとされています。式に参列するとき、チャペルの両端から案内されることを思えばその意味に気付くのではないでしょうか。バージンロードはとても大事な小道なのですね。
◆バージンロードにまつわるいろいろ
バージンロードの色
代表的なものとして、赤・白・緑があげられます。カトリックでは赤いじゅうたん(赤が主流で緑のものもある)、プロテスタントで白のじゅうたんが正式なものとされていました。
日本でもやはり赤が多いように感じますが、式場によっては青を取り入れているところもあるようです。
ベールダウン
花嫁の身支度の最後ともいえるベールダウン。一般的にはバージンロードを歩く前に母親が花嫁のベールをおろしますよね。これは、それまで愛情いっぱいに育ててきた娘に母親が最後にしてあげるお世話とも言われます。
このベールには花嫁を守る意味もあり、ベールダウンによって花嫁を清め守る準備が完了するのです。そして再度このベールを上げることができるのは、これから花嫁を守っていくであろう花婿だけ。とても意義深いものだったんですね。
フラワーガール(ボーイ)
バージンロードが生まれた当時のヨーロッパでは、教会の床下には悪魔が潜んでいるといわれていました。この悪魔から花嫁を守るために、花嫁が歩く導線上に一枚の長い布をひいたものがバージンロードのはじまり。
その神聖な道を清める役目を果たすのがこのフラワーガール(ボーイ)です。花嫁の入場を前に、花びらを巻きながら小さな子どもが歩きます。日本ではお清めで塩をまいたりしますが、この花びらは同じようにバージンロードを清める意味を持っているのです。
そのかわいらしい姿に参列者は思わず顔がほころんでしまいますが、その裏にはしっかりと意味があったのですね。
本当の意味を知ると、当日の感慨もひとしおですよね。一緒に歩くお父さんや大切な誰か、そしてバトンタッチされる新郎にも是非この意味を教えてあげてください。きっと幸せな気持ちにあふれたひとときになるはずです。